ナガバハエドクソウ Phryma leptostachya ssp. asiatica f. oblongifolia
林の中に生えるハエドクソウ科の花ですが、個人的に観察している場所ではハエドクソウよりやや明るめの場所で見られます。
ただし、その明るめの場所の方はけっこう人の手が入っているので、日照具合で住み分けているかどうかはわかりません。単にナガバハエドクソウは運ばれてきたものなのかもしれないので。
その似た花のハエドクソウとの葉の様子などの比較については昨年の記事もあります。
ハエドクソウとナガバハエドクソウの比較。 - Familiar Flowers 2
上唇は浅く2裂しています。ハエドクソウのような肩状の張り出しがないのが普通です。
中にはこんな感じで少し肩状に張り出した花もあるにはあるようでした。
横から見た花の様子。
花の幅(下唇)は4mmほど。
萼筒を入れた花の長さは、7.5mmくらい。
個体差ありますが、傾向としてはハエドクソウよりちょっとだけ小型な感があります。
草丈は30cmくらいかなと思います。(測っていないので印象です。)
ただし、今シーズンは草刈りのタイミングが早くて花が咲く前に一度草刈りに遭っています。なので草丈も多少影響を受けているかとは思います。
また花期に関しても、昨年のように通常はハエドクソウよりもナガバハエドクソウの方が早くに咲き始めると思いますが、今年はむしろナガバハエドクソウの方が遅くなっています。
茎につく葉が少ないのも特徴。
実際にはもうちょっと付くこともあるかはわかりませんが、今回ざっと見た感じでは3対程度がほとんどでした。最上部と最下部の葉は小型なので、普通の葉は中間の1対程度しかないといった感じ。
普通に育ったハエドクソウではその倍くらい葉が付き、草丈も必然的に高いものが多いです。
反対側の葉が虫喰い状態ですが、最上部の葉。
最上部の葉の基部はちょっとだけ心形に見えるものもありますが、ほぼ切形。
こちらも同じく最上部の葉の基部は切形。
中間の葉の基部は広さに差がありますが、楔形をしています。
また、「ナガバ」と付くように、葉の形のバランスが比較的長い感じがあります。(ハエドクソウは基部側がもっと広めのバランス。)
葉裏の葉脈は側脈までは隆起して目立ちますが細脈は目立ちません。
ハエドクソウでは細脈まで隆起していてよく目立ちます。(比較記事の方に並べた画像があります。)
茎などには短毛が密生しています。
花後は茎に沿って下を向き、果実は萼に包まれます。長さは萼歯部分を除いて5mmくらいで、ハエドクソウとほとんど同じようです。
☆関連記事リンク☆