リョウブ Clethra barbinervis
林にみかけるリョウブ科落葉樹の花。
近づいたときに一瞬香りが漂った気がしたのですが、あらためて傍で嗅いでみても感じることができませんでした。
枝先に総状花序を数本出し小さな花を多数咲かせます。
花序の長さは写真のもので15cmほどでした。
写真のように数本の総状花序のそれぞれの軸ははっきりと分かれてないようで、くっつき具合は確認してませんでしたが、途中までくっついているような感じの変わった様子。
花冠が5深裂した白い花。
(2016年7月中旬)
雄しべ10個で雌しべが1個。葯がなんだかおもしろい形。
萼も5裂。萼、花柄ともに白っぽいクリーム色。
花径は1cmくらい。
花軸に星状毛が密生しています。
(5月下旬)
花序が出始めた頃の様子。
葉は互生ということですが、枝先にまとまってつくタイプ。
縁には鋸歯があります。
葉先は短く尾状に尖っています。
主脈は赤味を帯びていて毛があります。はっきりしないですが一部は星状毛のように見えます。
別の葉ではほぼ無毛でした。
若い葉のうち全体的に星状毛があるタイプなのかな。
葉裏の主脈上には少し長めの伏した粗い毛があり、脈腋あたりには星状毛がたくさんあるように見えます。それ以外の部分の細脈沿いにも星状毛らしきがあるようなないような。
葉裏、縁の方。星状毛はあるようなないような感じではっきり見えませんが、おそらくあるにはあるのだろうと思います。
もっと芽だしの頃の季節にでも見てみたらいいのかも。
種子はすでにないですが、昨年の果実がまだけっこうぶら下がったままになっています。
果実は上を向いたり横を向いたりしています。
樹皮は剥がれ落ちてまだら模様になっています。
写真で見るより実際は爽やかな印象で涼を感じます。
名前の由来は、漢字で書くと「令法」であり、その昔飢餓に備えて若葉を食用にできるリョウブを植えるよう令が出されたらしく、「令法(りょうぼう)」が転じて「リョウブ」になったというのが一般的なようです。
(追加画像)
(7月下旬、以下2枚)
花柱が残っている若い果実といっていのか花後の様子。
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(10月上旬、以下2枚追加)
前回とほぼ変わらない感じですが、包んでいる萼から少し見える果実の様子は前回は緑色をしていましたが、褐色に変化しているようです。