ヤマウコギ Eleutherococcus spinosus
林の縁などで見られるウコギ科の落葉低木。
雌雄異株で写真は雌株の雌花。
散形花序に花弁5枚が反り返った小さな黄緑色の花を咲かせます。
咲き始めで花弁がまだ反り返っていない花。
せっかく花弁があるのだからこっちの方がいい気がしますが、きっと反り返るにはなにか理由があるのでしょう(笑)
雌株の花序の中に雄しべも雌しべも長い、両性花のような花がありました。
小花柄が膨れ上がっているので、虫こぶの影響でなにか異常が起きたのかもしれません。
小花柄の長さは1.7mm前後でした。一般的に説明されているよりも長いようです。
因みに確認したことはありませんが、似た花のオカウコギは小花柄の長さが8mm以下とされているようです。
葉柄より花柄は短い。
葉は小葉5枚の掌状複葉。縁に浅い鋸歯があります。
また適当な定規の合わせ方ですが、葉の大きさのだいたいの目安。
通常は頂小葉が一番長い。
葉の表面は無毛。葉表の主脈は盛り上がっています。
オカウコギではここに毛状の突起があることがあるようです。
葉裏の脈腋には薄膜(ダニ室)があります。
実際にダニがいました。
ダニ室はダニが作るわけではなく植物が作るもので、なぜにダニに部屋を提供してるのか不思議なところでもあり、ダニと植物に何らかの共生関係があるのではないかとも考えられていますが、今のところ解明されていないそうです。
葉柄基部付近にトゲがあります。
枝にはかなり立派なトゲがあります。
幹にもトゲはあります。
花後の様子。