ハルザキヤマガラシ Barbarea vulgaris

歩道の縁で見かけたアブラナ科の花。草丈は４０ｃｍ程度でしたが、花付きが良くちょっとした小さな菜の花といった感があります。

黄色の４弁花。雄しべは６本で雌しべが１つ。

この写真の様子ではあまり差がないですが、雄しべのうち２本は短い。

萼片は開かず、花弁に寄り添り直立し、やや黄色を帯びています。

花は長い方で測って５ｍｍくらい。

花の長さは萼片基部あたりまで入れて５ｍｍほど。（写真で測っている花は花弁がひらいていない。）

上部の葉。写真では対生かのように見えますが、横から見るとちょっとずれていまして、互生しています。

この葉は切れ込んでいますが、上部の葉ほど切れ込みが少ないか全く切れ込まないようです。

中間くらいの葉。切れ込みがあり裂片が不規則にありました。

地際の葉。柄があります。やはり切れ込みがあり裂片がいくつかあります。

もうちょっといい感じのはないかと見まわすと、

一株だけぽつんと小さな株がありました。

葉の状態がいいです。頂裂片が大きく、側裂片は小さい。

茎中程の葉。葉柄はなく、葉の基部は少々張り出して茎を半ば抱いています。

茎は稜があり、写真では分かりづらいですが特に２つの稜が翼のようになっていました。

果実（長角果）は無毛。

長さは２ｃｍくらい。嘴部分は２ｍｍちょっとといったところ。

柄の部分は５ｍｍ程度。

全体像です。

似た花には、見たことはありませんが、ヤマガラシというやや標高のある場所に育つ花があるようです。花柱（嘴）や果実の長さで見分けるようです。（ヤマガラシは花柱（嘴）が幅と同程度と短く、逆に果実は３ｃｍ以上と長い。）