ヤクシソウ Crepidiastrum denticulatum
林縁などで日当たりのいい草地に見られるキク科の花。
花径は1.5cm。筒状花はなく舌状花のみの頭花です。
総苞の様子。
葉の縁には疎らに浅い鋸歯があり、基部は張り出して茎を抱きます。
葉は両面ともに無毛。
茎も無毛でよく枝分かれし、こんもりとした草姿をしています。
上部では茎は緑色ですが、株元では少しだけ木質化した感じもあり、茶色でした。
暗い紫色に色づいている葉。寒さにあたったせいかなと思います。
名前の由来についてですが、ヤクシソウ(薬師草)という名前からの印象は、さぞ薬効がありそうですが、頭花を乾燥させてゴマ油に浸すと腫れ物に効く・・・とされる程度のようです(ゴマ油の方が強そう(笑))
そんなわけで名前の由来は不明のようですが、オトギリソウの別名に「薬師草」があることを考えると、薬や植物に詳しい人ばかりではないし、それこそ昔は情報はほとんど口伝だったでしょうし、花色も花の大きさも変わらないことから、いつのまにか薬効のある薬師草(オトギリソウ)のことが伝わる間にごっちゃになり、この花もいつしか庶民の間では薬師草と呼ばれるようになった、そして現在はそれがこちらの標準和名とされた・・・なんてこともあるかなと思いましたが、あくまで想像です(笑)