オオミゾソバ Polygonum thunbergii Siebold var. stoloniferum
先日、ミゾソバの記事を書いた時点ではオオミゾソバについて外観ではっきりと差が分からないでいましたが、それらしいものがあったので比較しつつ載せてみます。
ちょっとごめんなさいして、1枚ずつそれぞれざっと見た感じ大きめの葉を並べています。(左がミゾソバで右がオオミゾソバ。)
特に違うと思えたのはこの部分↓(追記:ここより小苞の腺毛かも)
オオミゾソバは葉身と翼が繋がっています。
一方、ミゾソバの翼はそれなりに発達していても、葉身との間でいったん途切れています。
裏側から見てもオオミゾソバはしっかりと葉身と翼が繋がっています。
ミゾソバではやはり途切れています。
このような大きめの葉だけでなく小さめの葉でも、同じようにミゾソバは目立つ翼があったとしても途切れていて、オオミゾソバは繋がっていました。
一応定規も並べて撮った写真。基本的にはオオミゾソバの方が平均して大きい傾向は感じました。
くびれ云々は個体差があっていまいちピンときませんでしたが、オオミゾソバの方が細長いバランスの印象の葉が多いようでした。
葉の先端、並びに側裂片の先もシャープな傾向はあるように思いました。
花色は基本的にミゾソバより花被は濃い色で、あまり明確に2色に分かれていないようです。(濃い色で分かれていないミゾソバもありますが・・・)
時間帯的に綺麗に開いた状態があまりなかったので、花径などは計っていませんが、印象的にはわずかにオオミゾソバの花の方が大きい傾向がある気はしました。(下の方に追加画像)
ちょっとわかりづらいですが、遠目に淡いピンクに見えるミゾソバと違い、オオミゾソバでは「ピンク」という感じは受けず赤い印象を受けます。
一応、葉の両面の様子。
托葉鞘の縁が葉状になったものは見渡した限りではみつからずでした。茎のトゲがよく目立ちます。
花柄に腺毛があります。(追記:もしかすると小苞にも腺毛があるというのも特徴かも)
あらためて葉柄の翼部分。
(区別が分からず一旦ミゾソバの方に載せていた昔の写真ですが、こちらに貼り直した写真)
ということで、初めは違いがわからず区別しなくていいのではないかと思っていたのですが、今回あらためて観察してみて、違うものと思えました。(のちのち、それは一概に言えないなんてこともあるかもしれませんが。)
(追加画像)
定規を合わせながら撮るのは難しいので見づらい写真ですが、写真の花は7mm程(花後の閉じた花被を横から測った長さも7~8mm程。)
同じ場所のミゾソバは5mm程だったので明らかに大きめなのですが、ミゾソバの花径が4~7mmくらいとされてもいるようなので、そういう意味では写真の花は特別大きくないことにもなりますが。(4~7mmという情報がオオミゾソバを区別しているかどうかが不明だし、見ている限りではたいてい普通のミゾソバは5mm前後な気がします。)
果実はミゾソバより少々大きい気もします。白くて艶がないのが特徴でもあるらしい。
(さらに追加)
並べる前はそんなに差がないかなと思ったのですが、けっこうありました。(写真のミゾソバの果実はやや小さい方かもしれないにしても。)
そういえば、あまり結実しているものは多くないようでした。
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