ヨメナ Aster yomena
(2016~2019の観察記事を踏まえまとめ直しました。それぞれの記事は下げました。)
主に本州中部以西が分布域とされ茨城県は分布域外ですが、とある道路沿いの一角でだけ見かけます。
場所的に、なにかの偶然によって運ばれてきたのかもしれないと思われますが、そもそも分布域とされるものが明確な区切りという意味でなく、西日本に多く見られるという意味だとするなら、他の場所でも見られることもあるのかもしれないとは思いますし、逆に、カントウヨメナが西日本に咲いていることもあるのかもしれません。昔ならともかく現代ではよほど特定の環境がないと育たないといういような花でなければ、なにが何処に咲いていても不思議ないと思います。
草丈は7、80cmほど。
環境的には半日陰で、片側が崖状で湿り気が多い場所。
草姿は初めの頃は、直立していますが、徐々に倒れ、花期ピーク頃には斜上~倒れます。
舌状花は薄紫色で咲き始めを除き、程度の差はあれど反っています。
頭花は大きめのもの(そこそこ筒状花が咲き進んでいる)で4cmくらいでした。
何か違いがあるかもしれませんが、普通に見ただけでは頭花の様子だけで見分けるのは困難です。
総苞の様子。
葉の鋸歯はユウガギクのような感じで、やや丸みがある様子をしています。
変種のカントウヨメナの鋸歯は尖る傾向が強いです。
葉の幅は環境によって細くなったり広くなったりします。
鋸歯以外の葉の様子の違いとしては、個人的な観察では、葉脈の皺の具合と、若葉においての葉縁の反り方に違いがみられるようでした。
ヨメナでは、細脈まで窪んでいるのが目立ち、皺が目立ちます。
対してカントウヨメナでは下部の方の葉では差がわかりづらいこともありますが、細脈までは目立たず平坦な印象をしています。
若い葉の縁の巻き方。
出始めたばかりの小さい葉は内に巻いているものの、次の段階の葉では、一旦、外に巻いている様子が見られました。
その後、成葉と言える段階では、再び内に巻く(山折り)か平坦になります。
カントウヨメナの若い葉では、外に巻く様子は見られず、内に巻いたままでした。(その後の観察ではカントウヨメナでも縁(ごく狭い幅)が外に一時的に巻くようになる様子もみられました。)
葉の表面にはまばらに短毛があります。
このときの感触はざらつきましたが、11月頃にはざらつきがあまりなくなっていました。
葉の裏にも毛があります。
果実の冠毛が0.5m程度あるとされ、見た目にカントウヨメナよりフサフサし毛が多く感じます。
若い果実。
斜めになっているので判りづらいですが0.5mm程度あると思います。
具体的に何ミリかというより、見た目に差があります。
☆関連記事リンク☆