ウナギツカミ(アキノウナギツカミ) Persicaria sagittata var. sibirica
湿地や休耕田など湿った場所に見かけるタデ科の花。
小さな花が枝先に集まっていますが、花は2~3個ずつ咲いていくのか同時に咲いている数は少ないです。ほとんどが蕾に見えますが、蕾ではなくて果実を包んだ花後の状態の花被と思います。
咲き始めの花序。花被片は5裂し先の方がほんのり紅紫色。
群落の縁でやや小型で花色が薄いもの。こちらも咲き始めでほとんど蕾。
茎には下向きのトゲがありますが、あまり痛くはなくザラザラした感じ。
ウナギツカミの由来は、この植物を利用したらウナギが掴みやすそうだ・・・というような感じで、実際に利用されていたという訳でもないようです。
葉の基部が矢尻形で張り出した部分が茎を抱きます。
そんなわけで、上部ではこんな感じですが、
下部の方にいくと枝分かれの影響なのかもしれませんが、葉柄がより長く葉の基部が茎から離れているようでした。
抱いている部分の裏側。葉柄が茎に沿うようになっていて、葉の裏の葉脈に刺が見える。
その葉の裏の葉脈状に続いているトゲですが、葉の中間から先端にかけては無くなっていくようです。(触っても引っかからない)
特に似た花というわけでもないですが、一緒に咲いていたサデクサ(左)と撮ってみました。比べてみると花の大きさがだいぶ違い、花色もウナギツカミ(アキノウナギツカミ)は青味成分が強いようです。
特に似たものにはホソバノウナギツカミやナガバノウナギツカミがあります。花柄の腺毛や葉の様子などで見分けるようですが、見たことはありません。
また、ウナギツカミの別名アキノウナギツカミとせず、春~初夏に咲く小型のものをウナギツカミ、秋に咲くものをアキノウナギツカミと分けることもあります。
個人的には春~初夏には見たことがなく、使っている写真は全て秋のものです。
花が小さいので写真に撮ると少々疎らに見えてしまいますが、点々と咲く様子は実際に見るとなんだかいい感じの秋を感じさせてくれる花の一つです。
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