イヌタヌキモ Utricularia australis
沼に咲く水草の花です。浮遊植物であり、食虫植物でもあります。
小さな花ですが、水面から顔をだした姿はなかなか可愛らしいです。
浮かんでいるのはヒシで、水中にはイヌタヌキモの葉が見えます。
花は下唇の幅で1.5cm。
この透明に見えているものが捕虫嚢といわれるもので、ミジンコのような微生物が触れると開き、もともと中には水がないので水ごと微生物を吸い込む仕組みになっているようです。
葉は基部で2つに分かれている。
距は下唇より短く先の尖り具合は鈍い。
似た仲間がいくつかあり、それらとは葉の分岐数や距の長さや形で区別できたるようですが、「タヌキモ」というイヌタヌキモとオオタヌキモの交雑種(不稔で一代交配種)とされるものとは、冬の殖芽の様子や花径の断面の様子が判別するには必要になるようです。今回、そこまで確認できていません。殖芽の様子は、また冬に(寒いからやだな)見てみようとは思いますが、いまのところイヌタヌキモだろうと考えています。