サワヒヨドリ Eupatorium lindleyanum var. lindleyanum
名前の通り湿り気のある所で見かける花です。草丈は低めで7~80cm程度で似た花のオオヒヨドリバナよりは小さめ。葉もほっそりしていて、花色は淡紫色が多いようです。
(追記: この最初に載せているタイプは後から思うとあまり典型的ではないかも。)
5つの筒状花がひとまとまりで、散房状に咲いています。花が咲いている部分より咲いていない蕾の方が数が数えやすいかも。
飛び出しているのは2分岐した雌しべの柱頭。
筒状花の内部であまり見えないですが、ちょこっとだけ見える茶色っぽい部分が雄しべで合着し葯筒になっている。
葉は3脈が目立つのが特徴。葉柄が無いとも言われますが、実際には少しはあると思います。
こちらは、上部の葉。
今回、葉の裏がちゃんと撮れてなかったのですが、葉の裏に腺点がないものはホシナシサワヒヨドリというそうです。
(追加)
腺点の写真を撮ってなかったので。
果実。
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ここからは、10月になり見かけるようになった別場所でのタイプ。
花はほぼ白い。
茎の色に赤味を帯びているのとそうでないのがある。
葉は3脈が目立ち、中には基部付近の切れ込みが深いものもある。
もう少し光のある天気のいい日に葉の裏の腺点など確認しようと思っていたのですが、草刈りされてしまっていました・・・。
初めに載せているものとなんとなく雰囲気が違う気がするし、どちらが典型品なのかあるいはどちらもそうでないかもわかりませんが、交雑や変化が多い仲間なのでたぶんどちらもサワヒヨドリなのだろうと今のところ考えています。
(追加画像)
これまでとは違う場所でみたサワヒヨドリなのですが、
下から2節目くらいまでの茎に開出毛が目立ちます。
なのでケブカサワヒヨドリ(f. villosissimum)という品種にわけられることがあるものなのかなとも思いましたが、違うかもしれません。(追記: あらたに他のサワヒヨドリで確認したところ下部の毛は同じように多いようでした。画像追加済み。)
中間あたりでは短い縮毛になっています。
更に上部(花序のすぐ下あたり)の茎の様子。
下から2番目くらいの葉ですが、かなり毛が目立ちます。
その葉裏も同じく毛が多い。
上部の葉では葉表の毛も目立ちません。
葉裏の毛もだいぶ目立たない。腺点はあります。
花は蕾は白くて咲き始めると紫色を少し帯びるという感じのタイプ。
草丈は高いもので40~50cm。低いものはけっこう低いです。
ということでケブカサワヒヨドリと呼ばれるものなのかどうか、サワヒヨドリ自体の下部の茎の様子を確認してなかったし、そういった情報もなかなか見当たらないので、いまのところはっきりいえません。もしかしたら通常のサワヒヨドリも下部では毛が多いのかもしれないので。(↓にあらたにサワヒヨドリの様子追加。)
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(2017年9月上旬、以下14枚追加)
これまでの中で外観の印象は一番サワヒヨドリらしいかも。でももう何が典型なのかわかりませんが(苦笑)
まだ蕾のものが多いですが、蕾の色はピンクに近い感じ。
ほっそりした葉で葉脈は3脈が目立つ。
葉の表の様子。葉表にも腺点がありました。(これまで葉表に注目してなかったですが、そういうものなんだろうか。)
葉裏の腺点。
写真の位置につく葉は3全裂していました。
向かって右側の裂片の長さが、なぜか短いようですが。
思い出して下部の茎の様子を見てみました。毛が多いようです。
ということからすると、この間の毛の多いと思ったものも普通にサワヒヨドリということになるのかも。
ほとんどは草刈りにあった痕跡が残っていました。
通常あまり枝分かれしないのですが、そういったこともあり下部の方でいくつか枝が出ていました。
一応花の様子。
けっこうはっきりと5行脈のように見えるもの。三つに裂けることがあるのだから5行もあるかなとは思います。
いくつもパターン載せていてもヒヨドリバナ系はキリがないのかも・・・。見かける場所によってちょっとずつ何かが違う。
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