オモダカ Sagittaria trifolia
水田などに見られる3弁の白い花で、なかなか綺麗な花です。写真は花序の上部につく雄花。
こちらは花序の下部の方に咲く雌花。同時に咲くというより雌花が先に咲き、伸びていった花序の上部で後から雄花が咲きます。
雌花の花後の集合果。
とても目立つ葉の姿をしています。成葉では頂裂片より側裂片(分かれた部分)の方が長いバランスになるのが特徴。
幼い葉は線形、細い楕円状の葉、基部が心形になるもの、基部が少し張り出すものと段階的に葉の形が違うようです。
通常、花序より葉の位置が高くなります。
名前の由来には、葉を「面(人の顔)」とし(花より)高い位置にあることから「面高」と言われますが、いつ聞いてもピンとこない由来です(笑)
普通は矢尻のような姿が真っ先に浮かぶのではないかと思います、学名の「Sagittaria」も「矢」の意味ですし。
もちろん、そういう風にも昔から見られていたわけで、その形から武家に「勝ち草」として好まれ、縁起の良いものとしてかなり古くから「沢瀉紋(おもだかもん)」という家紋も使われてきたようです。
側裂片の先が尖るという特徴があります。
ちょっと変わった様子の花。
側裂片は短く、先は丸いです、花茎も長いです・・・がオモダカと思います。葉数が妙に少ないですし、成葉が出る前に花が咲いてしまったとかそういうことかと思います。
似た花にはアギナシがありますが、一番の違いは走出枝が出るか(オモダカ)、むかごをつくるか(アギナシ)ということのようです。アギナシの実物を確認したことがないので、むかごの様子を含め実際に見てどう違うのか見てみたいのですが。
他にも花の感じが似て同じような所に生えるものにウリカワやヘラオモダカなどがあります。
(追加画像)
(2017年8月下旬)
ホソバオモダカ(f. longiloba)とされることがあるものかと思います。
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