ノハナショウブ Iris ensata var. spontanea

湿り気のある草地に育つアヤメ科の花で、園芸植物のハナショウブの原種。

草丈は背の高い花の方で９０ｃｍくらい。

花色は赤紫色。外花被片に黄色の筋があり、ほっそりとした内花被片は直立しています。

花柱分枝の先の付属片は２裂し、裂片は強く反り返っています。

裂片の先は全縁という解説が一般的なのかもしれませんが、浅く３～４裂している様子が見られました。

画像検索でざっと見た感じでは、強く反り返っているためによく確認できないですが、浅い切れ込みが見えるものもあるようでした。むしろ、完全に全縁の様子であることを写したものが見つけられていませんが。

花の大きさは、「辺」を測って１０ｃｍくらいでした。

ハナショウブ（園芸品種によって様々ですが）と比べると小振りな印象の花ですが、悪い意味ではなく、花被の大きさや色の変化などがないこともまた、味わいがあると思います。

丈の低い方の花。

こちらは６ｃｍくらいとさらに小振り。

内花被片がクロスして面白い様子をしていました。

再び、丈の高い方の花。

外花被片の幅は４ｃｍ強。

内花被片の長さは４．５ｃｍ強。

現在咲いていた花は２番目の花で、一つ目の花は萎れていました。

萎れた花の基部、小苞の中に若い果実が見えます。

花茎の様子。

花茎だけでなく、全体に白いろう質がかっています。

花茎の途中には２～３個の葉（苞葉）がついています。

葉の中肋は隆起が目立ちます。

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