Familiar Flowers 2

身近で咲く花たち。

ナワシログミ Elaeagnus pungens

花の写真

秋~冬咲きのグミ類の一つ。

 

全体像

もともと海岸近くに育つ常緑低木のようですが、写真のものは植栽されたもの。

 

花の様子

花には強めの芳香があります。花弁のようなものは萼筒で先端が4つに裂けます。

 

雄しべと雌しべ

中を覗くと雄しべ4と雌しべ一つが見えます。

 

萼筒の様子

萼筒の基部付近から子房にかけてのくびれ具合は比較的なだらか。

 

花の様子2

こちらの花は筒部が太めに見える。

 

花の長さ バランス

花の大きさは、筒部が6~7mmといったところで、裂片は4~5mmくらい。少しだけ筒部の方が長いバランス。

 

葉の様子1

葉の様子2

葉は長楕円形で縁は外側(裏側)に少し巻いて波打っています。

 

葉の縁の様子

縁の様子。

 

葉の様子3

ただ、最初の方に載せてある(2枚目)ものを見てもわかりますが、同じ株内に葉の形や縁の様子もいろいろあるようでした。

環境などでも変わるような話も見たことがあるので、一概にどうとも難しい様子に思いました。

 

葉の様子4

こうした幅も広めの葉も見られました。

Ylistを見ると「センベイグミ(別名ヒロハナワシログミ))E. p. f. rotundifolia」という品種があるようでした。別名や品種名からは葉に丸みがあり幅が広いものとは想像できますが、検索しても特に情報が見当たらないので詳細についてはわかりませんでした。

 

葉柄の長さ

葉柄は0.6~1.0cm程度といわれているのでちょうど合うようです。

 

葉裏の様子

葉の裏はグミ類によくあるように白っぽい鱗状毛で覆われ、赤褐色の鱗状毛も点々とあります。

 

葉裏の鱗状毛

その拡大した様子。

 

葉表の様子 若い葉

葉表の鱗状毛は、成葉ではほぼ落ちているようでしたが、やや若い葉では疎らに残っていました。

 

枝の様子

若い枝の様子。赤褐色の鱗状毛に覆われています。全体に赤味がかってみえます。

 

トゲの様子 枯れ枝

ナワシログミというとトゲの話がよく出てくるのでトゲがたくさんあるイメージでいましたが(ずいぶん昔に別場所で見たものもトゲが多かった記憶がありましたが)、いざ確認してみると今回見たものについては、個体差なのかあまり見当たらないようでした。(なんとか見つけた写真のものは枯れ枝状態のもの。)

植栽されたもので刈り込みされているわけですが、刈り込まれるタイミングによっては短枝があまり出ず徒長枝が多くなるといったこともあったりなのかなぁ、よくわかりません。(後に、別の場所でトゲの多いものを見つけました。下の方に画像追加)

 

(追加画像)

若葉が茂っている様子

(2018年4月下旬、以下7枚追加)

もうちょっと出始めの葉を見たかったのですが、若葉の様子。

すでに白っぽい緑色になっていますが、出始めの新葉はもっと赤味のあるものだったのだろうと思います。

 

新枝の様子

新枝は赤褐色の鱗状毛で赤味を帯びて見えます。開花期に撮った若い枝も同じような感じでしたが。

 

若い果実

若い枝葉を掻き分けると果実がありました。この写真は熟す前の緑色の果実。

 

熟した果実の様子1

綺麗に赤く熟した果実。

 

熟した果実の様子2

形は楕円形で、表面には鱗状毛があります。

 

熟した果実の長さ

果実の長さは1.5cmくらいでした。

 

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別な場所にて より典型的な様子の株

(2019年3月下旬)

別の場所で、より典型的ともいえる様子をしたナワシログミが植えられているのを見つけました。

 

葉の様子1

葉の様子2

すでに載せた個体では、葉の様子がやや幅が広いものがあったり不安定でしたが、ここの株では多くの葉がこうしたナワシログミらしい形状でした。

 

トゲが多い

トゲに関しても、かなり多く目に付きました。

 

若い果実

まだ熟してませんでしたが、それらの株の果実の様子。

 

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全体像 2020 上記と別株

(2020年1月中旬、以下6枚)

 

たくさんの若い果実

かなり実付きがいい株で、どこを見てもたくさんの若い果実が出来ている。

 

若い果実

 

葉裏の様子

 

トゲの様子

トゲは、全体的にはあまり見当たらず。ただし、ある幹にはあるといった感じ。

 

やたらと長いトゲ

若い枝にあった5cm超えの長いトゲ。

 

 

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