ミソハギ Lythrum anceps
湿り気のある場所でみられるミソハギ科の植物。写真は公園の水辺の植栽。
花には雌しべ雄しべの長短で長花柱花、中花柱花、短花柱花の3タイプありますが、写真のものは雌しべの長さが短い雄しべよりさらに短い短花柱花タイプ。(この場所ではすべてこのタイプでした。)
正面から覗き込むと雌しべの柱頭が見えますが、写真は失敗していたのでカットです(苦笑、一応、次の写真ではうっすらと見えます。)
ところで、この三型花柱性が自家受粉を避ける仕組みというのはなんとなく理解しても、葯(花粉?)が黄色の短い雄しべがあるのは何の為なんだろう。サルスベリのように花粉を食べる虫用なのかな。特に情報は見つけられませんでした。
花径は1.5cm程度。(この写真で奥の方にうっすらと雌しべの丸い柱頭が見えます。)
似た花のエゾミソハギと違い、三角状の萼裂片の間にある針状の付属片が開出しています。(エゾミソハギでは直立し、ミソハギとエゾミソハギとの交雑種のメミソハギでは斜上)
萼などが無毛なども区別点。
蕾の様子。
葉は披針形。ごく短いながら葉柄があり葉の基部が茎を抱きません。
基本的に対生ですが上部にはややずれているものもありました。茎は断面が四角。
対生する葉。
茎の下の方では木質化しています。
両面とも無毛。
草丈は1m程度かなという感じ。
エゾミソハギは人の背丈ほどにもなるのでその点も見た目に違うようです。
名前の由来は、萩に似た印象があることと、お盆の禊(みそぎ)に使われていたことからのようです。それだけだと、禊に使われたとはどういうことだろうと思いましたが、野草の名前という本によれば、水で濡らしたミソハギをお盆のお供えものに振り、しずくをかけることで禊としていたということのようです。
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