ハリエンジュ(ニセアカシア) Robinia pseudoacacia
河川沿いなどでよく見かけるマメ科の樹木。
この時期は見上げると、果実(豆果)をぶら下げている様子が見られます。
別名がニセアカシアですが、一般にアカシアと呼ばれることもあります。(アカシア属というのが別にあるのでややこしくなりますが。)
(2016年5月中旬)
果実から載せましたが一応花の写真もあります。花期は初夏です。
あまり手ごろな低い位置で咲いているものに出会わないので花の様子まで撮ることが出来ていませんが、総状花序が垂れ下がり白い花を咲かせます。白い藤のような感じもあります。
(7月下旬)
こちらは今年の写真ですが、季節を間違えた花が咲いていました。
再び最近の様子。
高い位置のものが多く、ぶら下がった状態のものを測るのは困難なので落ちていたもので果実の長さを測ってみました。長いもので10cmくらいあるようでした。
中の豆(種子)の様子も見たかったのですが、入っていないようでした。
葉は奇数羽状複葉。
「ハリ」とつくのは幹や葉柄の基部に托葉の変化したトゲが1対あることから。
こちらのものはトゲという感じがあまりなく痕跡程度。(先ほどのものより樹齢はちょっとだけ上のような感じがする株の枝。)
こちらなどは一番下に写る葉柄基部には先ほどのもののように痕跡程度のものがありますが、他の葉柄基部では特に見られないようです。
小葉は卵形~楕円形といった感じをしています。
一か月くらい前の写真で若い葉を撮ったものか忘れましたが、葉の表にはかなり短いですが伏した毛が見えます。
葉裏は葉脈上とそれ以外の部分にも伏した毛が散生しているようです。
最近撮ったもの。こちらも写りが悪いですが毛が見えます。
小葉の柄にも毛があり、基部には小托葉があります。
樹皮は縦にひび割れていました。
ところどころトゲがあります。傍に生える写真と同程度の太さの幹でもトゲが見当たらないものもあります(見落としでなければ)。もっと老木といった感じのものでは全くトゲ見当たらないようです。
ちょっと細めの若い株。トゲがけっこう目立ちます。
周囲には幼木が見られることがあります。
幼木のトゲは幹が細いこともありよく目立ちます。
トゲのないものはトゲナシハリエンジュ(f. inermis)という品種と分けられることもあるようですが、なんとなくある程度の樹齢になってくるとトゲが目立たなくなってきているだけのようにも感じますがどうなんでしょう。
それともトゲナシハリエンジュの場合、たとえば幼木の時からトゲがないのでしょうか・・・その辺検索してみたりしましたが、よくわかりませんでした。
名前の由来はトゲのあるエンジュですが、エンジュは花期が7月下旬くらいで花色も黄色味を帯び、花序は円錐花序で垂れ下がりません。
(2018年5月上旬、以下9枚)
白い花のつけた花序があちこちで見かけるようになりました。花には強い芳香があります。
葉腋から総状花序がでて白い蝶形花を多数つけています。旗弁には黄緑色の斑紋があります。
花序の長さはだいたいどれも10cmちょっとといった感じ。
萼筒には微毛があり色は赤味があります。
萼筒上側には萼歯が2個ありますが、ごく浅い。他に両サイドのやや下よりに1対と、
真下に一つ。
花序の軸の様子。
花の長さは萼筒部をいれて2cmくらい。
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