タラノキ Aralia elata
林の縁などに見かけるウコギ科の落葉低木。
トゲが少ないものはメダラ(f. subinermis)と分けることがありますが、まず最初に載せているのはそのメダラのタイプかと思います。
写真のもので高さは感覚的にですが2m50cmくらいかもっとあるかなという感じでした。
けっこう高くなりますが、枝分かれは少なく写真のものも途中に枝が一つだけ。
写真のように幹の先や枝先に散形花序が総状についた花序を複数出します。
先ほどの写真の様子だとアングル的に花の様子が撮れそうな感じがありますが、実際にはけっこう高い位置なので近寄れずで綺麗に撮れませんでしたが、先端の方に咲くのは両性花、その下につくまだ蕾のものは雄花で、おそらく同属仲間のウドと似たようなことなんだろうと思います。
葉は2回奇数羽状複葉ですが、ちょっと変わっていて分岐の基部に葉が付いています。
メダラタイプなので葉軸などには裏表ともトゲがありません。
小葉も表裏ともにトゲはありません。裏面の葉脈の毛が多いです。
幹にはトゲがあります。
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ここからはトゲのあるタラノキ。(因みに、次に載せているものの方がトゲは多い。)
トゲの有るものはけっこう低いものを見かけるのですが、なぜか花をつけているものには出会えていません。
葉軸の分岐に葉がついているのは同じですが、中央に大きなトゲがあります。
小葉の間にもトゲがある。
ただし先端に向かうほどトゲは目立たなくなっていて、頂小葉の下の部分ではトゲはありませんでした。また裂け具合の問題なのかなと思いますが、側小葉の柄がないようでした。
葉表の主脈上には小さなトゲらしきが見えますが、実際には痛いほどのものでもありませんでした。
葉裏もトゲ状になろうとしている感はありますが、痛いものではありませんでした。
先ほどのメダラタイプと比べると毛が少な目のようです。
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ここからはほぼ同じ場所の株ですが、先ほどのものより樹高も小さく若そうなもの。
若い株ほどトゲが多いのか、それとも単に個体差なのかわかりませんがこちらの方がトゲが多いようでした。
小葉の両面ともにはっきりとしたトゲがあります。
もちろん表側の葉軸の分岐には立派なトゲがありますが、
裏側にもありました。
さらには葉軸の分岐部分以外にも不規則にやや小さめのトゲがありました。
基部寄りに多い?のか2本ついている部分もありました。
トゲの話ばかりになりましたが、またどこかで花の様子が撮れたら追加したいと思います。でも、そもそもがそれほど見かけないので、難しいかなぁ。
(追加画像)
(2007年8月上旬)
だいぶ昔の写真に花を撮ったものがありました。
上の写真のトリミング。
雌性期の花のようです。花弁と雄しべはすでに落ちていて、5つの花柱が開いています。
(2007年8月上旬)
雄性期の花の写真もありました。花弁が5枚で雄しべも5つ。花弁があまり反り返っておらず咲き始めたところかなと思います。