ソクズ Sambucus chinensis
道路に面した林の縁で見かけたレンプクソウ科の植物。
草丈は人の背丈ほどとかなりあります。
大きなものでは15cm以上はある集散花序に小さな花を多数つけます。
小さいですが整った花で花冠は5裂し、太くてしっかりした花糸は花冠とほぼ同色で雄しべが5つあります。
雌しべも同色か半透明のような色で見づらいですが、柱頭が3つ見えます。
花粉の出ている葯。
花自体には蜜がないそうで、かわりに花序内にオレンジ色をした腺体(花外蜜腺)が点在しているのが特徴的な様子。
萼に加え小花柄など花に近い花序内の柄も白い。
花径は5mmくらい。
花序の一番下の基部付近。
その反対側。
苞葉のような線形の小さな片が1対あるのですが、他にそれを挟むようにして緑色をした突起もあります。よくわかりませんでしたが、これも腺体かな?
(追記: 花序のすぐ下ではありませんが、節につくこの突起が葉に変化しかけているものもありました。下に追加画像。)
その上の分岐部分。同じく基部に小さな片があり、その先の柄の中間などにも鱗片状のものが付いているようです。
葉は対生し奇数羽状複葉。側小葉は2~3対。頂小葉の長さは長いもので15cmくらいありました。(側小葉もあまり大きさは変わらない。)
葉表はほぼ無毛で縁には細かい鋸歯がある。
葉裏は葉脈上などにごく短い毛が散生しているようでした。
側小葉は切れ込み具合の差なのか、ごく短い柄があるものとないものがありました。
下部の方では分岐した枝が出ていたりはするものの、葉はほとんどなくなっていました。
左端にも茎が写っていますが、地下茎でよく増えるようです。
(追加画像)
(7月下旬、以下3枚)
別な場所にて。花序の腺体にアリが来ています。
節についている突起ですが、
葉のようになっているものもありました。何かになるようならないような中途半端なもののようです。