トウネズミモチ Ligustrum lucidum
道路沿いや公園樹などで植栽されているのを見かけるモクセイ科の常緑樹。
ときどき、自然発芽したものが育っているのも見かけます。
刈り込まれたりしていなければかなり高くなります。
花の写真は手ごろなサイズの自然発芽したと思われるもので撮りました。
花序は円錐花序で小さな花を多数つけます。
花冠の裂片はくるりと強く反り返り、雄しべは長く突き出ていますが、雌しべも柱頭あたりは外に飛び出しています。
花の長さは3~4mm程度。
幅も4mmくらい。
花序内の分枝の基部にはそれぞれ苞葉がありました。最初の分岐にあるのは普通の葉と同じ色をしていますが、2回目の分岐にあるものは花と同じような色をしているようでした。
葉の形は広卵形~楕円形といった感じで、少々変化があります。
一応写真のもので葉身は長さ7.5cm、幅は4cmくらいでした。今回見ているものは株自体が小さいし、もっと大きな葉も普通にあるかと思います。
葉の裏から見ると、光が透けて側脈ははっきりと明るく見えます。
また、葉裏には腺点が多数あるようです。
それ用に撮った写真ではないのですが、表にもあるように見えます。
樹皮には皮目が多い。老木では縦に割れ剥がれ落ちるようです。
(2016年11月下旬)
別な場所のもの。
(2016年11月下旬、上2枚)
果実の様子。果実は秋~冬にかけて藍色がかった黒色に熟します。
似た花にはネズミモチとオオバイボタがありますが、どちらも花期が始まるのが一か月ほど早いです。他の違いではオオバイボタは花冠が長めで雄しべの葯が少し出る程度。ネズミモチは葉を光に透かしても側脈がはっきりしない点などがあります。
(追加画像)
(9月中旬)公園の植栽。
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