アメリカミズユキノシタ Ludwigia repens
水辺に育つ植物で、てっきりキカシグサの仲間でミソハギ科かなと思いましたが、アカバナ科の花でした。
見かけたのは水辺といってもそこに放置された小さな廃船に溜まった水の中で、ある意味水槽状態の場所。
「ルドウィジアなになに」といって水草として栽培されるものが逸出して見られるらしいですが、周辺の水辺には見られずどういう経緯でここに生えることになったのやら、うまいこと生えていて不思議でした。
花は葉腋に小さな黄色の花弁の4弁花が咲きます。中心に雌しべ、萼裂片と互い違いに花弁、同じ配置に雄しべが4つあります。
水中で咲いていたものもありました。
たまたま降雨により水かさが増したせいでそうなったのか、水中でも咲かすものなのかはわかりませんが。ちなみに花後の状態のものは水中に多数ありました。
花弁が3枚かな?と思ってみたら小さな花弁があった花。
こちらは花後の状態と思いますが、なぜか花弁があるはずの位置にも雄しべが。他にこういうものは見られなかったので偶々かと思いますが。
花径は5mmくらいですが、萼裂片までいれると7mmくらい。
終わりかけの花。
念のための自家受粉か、雄しべが雌しべに寄っています。花弁は捻じれるように内側に巻いてました。
花後の様子。
萼の外側に細い小さな苞葉があるようです。
蕾の様子。
向かって右側のものは苞葉しか見えませんが、中に蕾があるのかも。
葉は茎に対生し、先の広いへら状の倒披針形で長さは2~4cmといったところでした。基部は短い柄になっています。
水中の葉の方は測っていないですがもう少し大きめで、赤味を帯びています。
縁には痕跡程度に鋸歯があるようでs。
葉裏だけではないですが、疎らに毛が生えているようです。
茎を少々持ち上げてみると水中部分の茎からは根が出ていました。
仲間にはミズユキノシタとセイヨウミズユキノシタがあるようで、どちらも花弁を持たない花で、ミズユキノシタは葉が互生とのこと。
ミズユキノシタはたぶんどこかで目にしていると思うのですが、面倒がって見てこなかったかも(苦笑)今回、たまたま見やすい(撮りやすい)場所でこのアメリカミズユキノシタを観察できたので、ミズユキノシタもあったらちゃんと見てみたいと思います。