オニツルウメモドキ Celastrus orbiculatus var. strigillosus
道端で見かけるニシキギ科のつる植物の花でツルウメモドキの変種。
一般に雌雄異株で写真は雌株の雌花。
家の近所の水路沿いのフェンスに絡まっています。
雄花も探したのですが、雄花は見つけられませんでした。(下の方に雄花の様子も追加)
柱頭は3裂が基本かと思いますが、少々変化があるものもあるようです。
こちらなどはかなり不規則に柱頭が裂けています。(この写真は家の鉢植え。よく生えてくるので鉢にあげたものです。)
花径は約5mm。退化した短い雄しべも見えます。
萼はお椀のような形で先は5裂。
葉は広い楕円形。縁には低い鋸歯があります。
葉は写真のもので7cm程度。このくらいが多いようでした。
ところで、オニツルウメモドキは葉がツルウメモドキより大きいといわれているようですが、ツルウメモドキの情報を調べても互いに葉身の長さは数値的にも差があるようには思えませんでした。どういうことなんでしょうか、わかりませんが。
通常のツルメモドキとの違いは、葉裏の葉脈上に畝状の隆起条と突起毛があること。
こちらは側脈の様子。
似た花にはツルメモドキ(葉脈が無毛)の他に、オオツルウメモドキ(葉脈に曲がった毛や縮れた毛が生える)や、ツルウメモドキの品種のイヌツルウメモドキ(葉脈に乳頭突起がある)などがあるようです。
イヌツルウメモドキは乳頭突起の他に畝状の隆起条がある場合があるそうで、その点が少々気になったので、2つ前の画像をさらにトリミングしてみました。
突起毛(波形刺)だと思います。もっとくっきり撮れるかどうかまたそのうちチャレンジしてみたいと思います。
それぞれの仲間が身近で見られたらもっと比較して考えやすいのですが、どうも身近で見かけるものは今のところオニツルウメモドキばかりです。
(追加画像)
(2016年10月中旬)
家の鉢植えのものですが、裂開した果実の様子。
(2018年5月上旬、以下3枚)雄花の様子。
花被片5枚で星形に並ぶ。雄しべも5つ。
花径は8mmくらい。こちらの写真だと中心に退化した雌しべが見えます。
あらためて葉裏の様子を撮りましたが、畝状の隆起と突起毛が見えます。