オニノゲシ Sonchus asper
オニノゲシは、ケオニノゲシ(f. glandulosus)とケナシオニノゲシ(f. asper)に分けられるようなので、一応前半後半で分けて載せています。
まずはケオニノゲシの方です。
花柄や上部の茎に腺毛があるのがケオニノゲシだそうです。小花柄には腺毛はありません。
ところで、ノゲシ類の花柄、小花柄、上部の茎という表現はどうも紛らわしい感じがします。
頭花のすぐ下の柄を小花柄とするなら、その下が花柄だろうと思いますが、茎と変わらないように見えます。
花後の総苞です。花の咲いている総苞の様子を撮り忘れました。
刺状の毛は見えますが、腺毛はないようです。(あるものもあるらしいですが)
草姿は、まずは一本太い茎が直立し、あとから中間より上あたりを中心に側枝が出る感じが多い気がします。
ノゲシの場合は、下の方から多数の茎が株立ち状になり広がった姿になっていることが多い。
茎がかなり太くなるのでインパクトあります。写真のもので茎は3cmほどですが、もっと太いのもあるかも。
まだ側枝がほとんど伸びていない状態。
中間やや下あたりの側枝まで伸びてきているもの。それでも後から?伸びた下の方の枝が短いのでノゲシの姿のようにはなってないようです。(最終的にどうなるのかはあまり記憶がないです)
別な場所のケオニノゲシ(2枚)。さきほどのものと比べると総苞の刺状の毛が少ない。個体差があるようです。腺毛は同じようにないように見えます。
葉の基部は上部のものでもすでに強く巻いています。
中間の様子。巻き具合がじっとみてるとなんだかカッコよくおもえてくる(笑)
下の方の様子。
それ用に撮った写真が見当たらないですが、葉の基部はノゲシのように茎を抱き込むように閉じたりせずに、上部につく葉の基部でも開いています。(葉の反対側からみると茎が見える。)
果実(痩果)表面には縦に筋が通っていますが、ノゲシのように横皺がないのが特徴です。
ここからはケナシオニノゲシ。
品種名を見ると「f. asper」ということなので、こちらが基準なようですが、見かけたのはこの1株だけ。
小花柄、花柄ともに腺毛がありません。
総苞も、さきほどのケオニノゲシのような刺状の毛もなければ腺毛もないようでした。
だいぶ下の方からも枝が出ていて、花が咲いていました。
中心の太い茎の先の花が終わっているようだし、上部の枝(茎)もかなり伸びていることからして、けっこう育っている状態かも。
この短い枝の状態で花が咲いているように、ノゲシのような下の方から多数茎が長く伸びた株立ちのような姿にはならなそうな感じがします。
葉の基部などは同じように強く巻いています。
葉の様子。さきほども書きましたが、刺が硬いので触ると痛いです。
ノゲシとの間の交雑種とされるアイノゲシというものがあります。
中間的な様子をしているとされますが、よくいわれるのが葉はオニノゲシのようでありながら、触っても痛くないということ。なので、葉が見るからに荒々しい上に触ると痛いというオニノゲシは、ノゲシとアイノゲシとの比較と比べると特に迷わずにオニノゲシと分かりやすい気がします。果実の横皺もないですし。
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