キツネアザミ Hemisteptia lyrata
道端の草地などでみかけるキク科の花。直立した茎は枝分かれして多数の頭花をつけます。
頭花は筒状花で出来ています。
どうなっているんだろうとじっくり見ても、ふさふさとしていて分かりづらいですが、
一部分に注目してみると、ちょっと紫色が濃く細長いものが、雄しべの葯が合着してできた葯筒で、その中から2つに分かれた柱頭が出てきているようです。
写真の中で、集葯雄蕊でもなく雌しべでもない淡い色の先が尖った細いものは、花冠の裂片かと思います。
成熟した状態なのか、はたまた花の終わりなのか、雌しべが長く伸びた外側のものから順に、だら~んと垂れていってるようです。
(2016年5月上旬)
さきほどの写真だとはじめから柱頭が2つに分かれて出てきているような感じでしたが、こちらの写真で右側の花でみると、伸びてきたばかりの雌しべの柱頭はまだ2つに分かれていないように見えます。
頭花の大きさは1cmちょっと。
総苞部を入れた長さは2cm弱といったところでした。
総苞外片の先端あたりには突起状のものがついているようです。内側の総苞片になるほど低くなっているように見えます。
蕾の様子。
葉は羽状に裂けていますが、刺はありません。
葉の裏は白い綿毛が密生していて、白く見えます。
葉の基部の様子。
(2015年6月中旬)
冠毛は羽状に枝分かれがあります。
(2015年6月中旬)綿毛姿。
名前の由来は、「アザミかと思ったらアザミじゃなかった・・・だまされた」ということからキツネとつくそうです。(キツネアザミはアザミ属(Cirsium)でなくキツネアザミ属(Hemisteptia))
いざ咲き始めるとアザミのような花になりそうでならず、しまいにはこういう綿毛姿なので、ドロンと狐が化けたかのような感じに取れなくもないかなと思います(笑)
(追加画像)
(5月中旬)
個人的にみかけるキツネアザミはいつも単独とか2,3株だけでポツンと育っていることが多かったのですが、はじめてそれなりの数が群生で咲いているのを見かけました。
最近造成された場所なので、たぶんそれでたくさん運ばれてきたのかなと思います。
(6月上旬)
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