ホソアオゲイトウ Amaranthus hybridus
主に農地回りでよく見かける植物。花序には短めの横枝が多数出て全体に細長い花序をしています。
「ゲイトウ」は「ケイトウ(鶏頭)」で、よく園芸で栽培される赤い鶏の鶏冠のような花に対し、青くてほっそりしているのでホソアオゲイトウ。
最近は円錐状の尖ったタイプのケイトウ(ノゲイトウ)のタイプの方が主流とは思いますが。
茎が赤味を帯びたものと緑色のものがあります。どういう違いなのかはよくわかりません。隣り合わせで色違いで生えていることもあります。
雌雄異花同株で写真では雌しべの柱頭が多数見えています。柱頭は3とされているようですが、2に見えるものも。アングル的な問題かもしれないですが、2のものもあるのかもという気もします。
わかりづらい写真ですが、果実より花被片が長くないのがホソアオゲイトウの特徴のひとつで、似た花アオゲイトウは花被片がずっと長いようです。写真では子房(若い果実?)と比べて同じか短い程度。現時点で同じか短いということは今後も花被片の長さが上回ることは考えられないので、ホソアオゲイトウということになります。
葯が目立つ雄花。
花被片は5つで雄しべも5つ。アオゲイトウは花被片の形は先の方が幅があるさじ形をしているそうです。
花序の軸に毛が生えている。
葉の様子。
一足先に花期をほぼ終えた個体。元々は緑色タイプだったと思いますが、全体に少々赤くなっていました。
似た花アオゲイトウを実物を確認できてないので、全体像がどんな風に違うのか見てみたいところです。
種子の様子。
(追加画像)
(2017年9月中旬、以下9枚追加)
河口付近で見かけたものです。
かなり大きくて、茎は倒れて横たわっていましたが人の背丈くらいはあったかと思います。
茎の径は2cm以上。
妙に大きいし花序の枝もけっこう横に出ているし、もしかしてアオゲイトウ?と思ったのですが、花被片が短いのでこれもホソアオゲイトウのようです。
先日、畦でも2mくらいのものを見たのですが、面倒がって写真も撮らず、様子も確認しなかったのですが、あれもきっとホソアオゲイトウなんだろうなぁ。そもそも大きさが見分けのポイントでもないですが。
柱頭はやっぱり3かなと思いましたが、2に見えるものもやっぱりあるような。
あまりに細かいので実際にはどうなのかは確かめきれず。
種子を出した後の殻状態で見ても、花被片が果実より長くない。
種子の大きさは1mmほど。写真で見るより光沢があって綺麗な種子。