ヨモギ Artemisia princeps
道端などによく見られるキク科の花。食材としても生薬としてもよく知られます。
秋に円錐花序が出て多数の花を咲かせます。ただ花としては舌状花がないため全く目立ちません。
上から見るとこんな感じ。
小さな花の集まりの頭花は、中心に筒状花の両性花がいくつかあり、周囲を長い雌しべが飛び出ている雌花が囲んでいます。
葡萄茶色?ワインレッド?の筒状花から出ている黄色のものは雄しべで、出てきたての葯筒。後に雌しべが出るのですが、両性花の雌しべは雌花のような「y」←こういう柱頭でなく、「m」←こんな感じのもの。(左上の方にちょっと写っている。)
葉は羽状に裂けている。
葉柄基部付近に仮托葉があります。なぜに「仮」なのかはわかりません。
寒い地方や、やや標高の高いところに見られるオオヨモギにはこの仮托葉がないそうです。うちのあたりでは見かけませんが、両方ある場合の見分けのポイントのようです。
こちらは昨年の写真ですが、
雌しべが全体にワインレッドでした。タイミングというか時期的なものなのか、個体差なのかよくわかりませんが、オシャレな色合いで綺麗でした。
下2枚はその葉の様子。