カラフトアカバナ(ノダアカバナ) Epilobium ciliatum subsp. ciliatum
畦道の草地に一株だけ咲いていたアカバナ科の花。
柱頭は棍棒状といわれる楕円形のような形。アカバナ属の仲間は柱頭が見分けのポイントになることが多く、大別すると球形と棍棒型に分かれます。
写真のように枝分かれが激しく花がたくさんですが、そのあたりも特徴のひとつ。
タイトルにはカラフトアカバナで別名的に括弧内にノダアカバナとしましたが、同一種という見解があるようなのでそうしました。(タイトルの学名の「E」が抜けてpilobiumになっていたので訂正しました(苦笑))
花径は5mm弱、草丈は30~40cm。平均的なものと比べるとやや小さめのようでした。
その後、湿地にて同じような花が(けっこう)あることに気づきましたが、そちらはおそらく写真のものよりやや大きめ(草丈も高い)(離れた位置に咲いていて近づけなかったので細部は見れず、写真もありませんが。)(翌年、見ることが出来ました。下の方に画像を追加しました。2017)
あまりくっきり撮れていませんが萼には腺毛が混じっているようです。
同じく綺麗に撮れてませんが、曲がっていない開出しているものは腺毛と思います。
左隅の蕾の周りにも見える。
茎の稜状に曲がっている毛、屈毛が生えています。このような特徴の花は他にケゴンアカバナがあるようです。
葉柄はごく短くあるようです。(葉の付く位置による差までは観察しませんでした。)
葉の縁には小さい鋸歯が多数あります。
葉の表にはかなり短い毛らしきが見えます。また、葉の縁にも疎らに毛があるのは見えますが、全体的には目立つ毛はないようです。
花粉が柱頭についている花。
今回たまたま1株、道端に咲いていたことで気づくことが出来ましたが、アカバナ属もほんといろいろあるんだな~と思いました。
(追加画像)
(2017年8月中旬、以下10枚追加)
湿地の縁に育っていたもの。
花を咲かせていたのはこれだけで、他にもっと丈のあるものもありますが、写真のものでも70cmくらいはあると思います。
葉が一部紅葉していて、枝分かれも多い姿からちょっとコキアを思い出しました。
下部は葉が枯れていて、茎が直立しています。上部だけこんもりしている感じ。
花の様子は昨年の畦のものと同じ。萼の縁が赤味を帯びている。
柱頭は棍棒タイプで、葯の色も昨年のものと同じ。
萼や子房には腺毛と上向きの屈毛が見えます。
花径は7~8mmくらい。昨年のものよりは大きいようです。
合わせ方が雑ですが、子房部の長さは1.8mmくらい。
紅葉した葉は無毛。
茎の様子や先の方の若い葉なども撮り、気になる点があったのですが、茎のどの位置かや稜のことなどすっかり忘れていたので、また撮りなおしたいと思います。
ちょっと遠くに生える、花はまだ咲いていないもの。
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