Familiar Flowers 2

身近で咲く花たち。

タカサゴユリ Lilium formosanum

花の写真1

ごく普通に至る所で見かけるユリの花。気軽に咲いてくれる花とは思えないとても立派な花をしています。

 

花の写真2

花粉が周囲についてしまい、子供がいたずらした口紅のようになってますが(笑)1枚目のは昨年の写真で、こちらが今年咲いた一輪目の花。(どちらも家に咲いたもの)

オリエンタルハイブリッドリリーはすでに咲き終え、カノコユリと同じくらいに咲き始めました。(花期は8~9月くらい)

 

咲き始めの花

こちらは同じ株の開き始めたばかりの花。この時点では白が綺麗ではないですが、徐々に白さが出るようです。

 

花筒に筋のない花

タカサゴユリの特徴には、花筒に筋(真紅のような紫檀色のような色)が入るというのがありますが、この花には入っていません。

筋のないものはシンテッポウユリともされますが、1枚目の写真もおなじように家に咲いたもので筋が見えます、交雑の影響による個体差だと思っています。

シンテッポウユリはお店で球根など売られているのを見かけたことがある気がしますが、そうして品種として維持されたものを育てているとかでなければ、シンテッポウユリと言い切りようがないし、自然に咲くものは判別しようがないと思うので。

なので、ここではタカサゴユリとしていますが、逆に考えると純粋なタカサゴユリというのもなかなかないのかもしれません。

 

茎葉の様子

タカサゴユリはよくテッポウユリとも混同されたりしますが、タカサゴユリは写真のように葉が細く夏~秋にかけて咲きますが、テッポウユリは筋が入らず、花期が早い、葉の幅が広いなど違いがあります。身近でいうとテッポウユリは他所の庭先で見かけたことはありますが、野生化したものは見たことがありません。(分布は九州、沖縄といった暖かい地域のようです。)

シンテッポウユリはそのテッポウユリタカサゴユリを交配させたもので、実際には複雑に交配が重ねられ品種もたくさんあるようで、それらをまとめてシンテッポウユリとしているようです。

タカサゴユリのように筋が入らず、テッポウユリのように純白で、けど花期は夏の花を作りたいということが始まりのようで、そういう意味では一切筋が入らないならそれだけでシンテッポユリと呼べるのかもしれませんが、よくわかりません。

 

花の写真3

こちらは道端で見かけた花ですが、花筒の外側に筋があるのが見えます。

ところで、1枚目、2枚目、そしてこの写真の花と葯の花粉の色がそれぞれ違うようで、そのあたりにも個体差があるように思います。

 

花の写真4

これはずいぶん昔に撮った写真ですが、葯が黒く見えます。光の加減かなとも思いますが、今となってはわかりません。筋はハッキリしているタイプ。

 

花の写真5

このような大きなユリにしてはめずらしく種子からの発芽1年目には花が咲くとも言われています。家に生えてくるものを見ている限りでは2,3年掛かるものも多い気がしますが、オリエンタルハイブリッドリリーは実生で4,5年掛かったので、いずれにしても早いには違いません。場所を選ばない強さに加え、開花までのその早さが、立派な花でありながら、ごく普通に花が見られることにつながっているようです。

 

(追加画像)

10月下旬。この記事の1枚目の写真のものとほぼ隣り合わせの位置のものですが、今頃咲きました。1枚目のは紫っぽい筋が細く入ってましたが、こちらは無いタイプで、花粉の色がこちらは黄色ぽい。

 

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