ヒカゲイノコヅチ(イノコヅチ) Achyranthes bidentata var. japonica
名前の通り日陰に育つヒユ科の植物。細長い花序に咲く疎らな花は決して目立つものではありませんが、よく見ると花被片は整った綺麗な花をしています。
雄しべの基部が輪っかで繋がっているように見えますが、仮雄しべとされるようで、ヒカゲイノコヅチはあまり目立たないというのが特徴のようです。
花被片の後ろに細く尖ったものが見えますが小苞で、花後にもそれが残って動物や衣服などにくっつくようになっているようです。
いかにも日陰に咲くという感じのする弱々しい花穂の様子。
名前の由来は、茎の節が膨らんでいる様子を猪の膝に喩えたものだそうです。
こちらの方がそれっぽい雰囲気がありますが、おそらく虫えい(虫こぶ)。
葉は卵型~長楕円形で茎に対生してついています。(葉表の毛の様子など下の方に追加しました。)
とにかく日陰にひっそりという植物ですが、花序の曲がり具合といい、地味でも整った花といい、なんとも味のある花でこういう花ってなんか好きです。
因みに、日向に咲くヒナタイノコヅチもあります。他には同じようなところに生えるヤナギイノコヅチという葉の細いものがあります。
(追加画像)
(2017年8月下旬、以下6枚追加)
葉の表にはやや疎らに毛が生えています。
葉裏は葉脈上の毛が比較的よく目立ちますが、それ以外の部分にも毛が生えているのが見えます。
小苞の基部付近にある付属体の様子。
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