メノマンネングサ Sedum japonicum ssp. japonicum var. japonicum
花の様子
道端に生えるセダムの一種で似た花タイトゴメより一回り大きい姿をしています。
(追記:下の方に花序の様子を追加。)
うちのあたりでは海岸の岩場に生えるものはタイトゴメのみで、道端や建物周辺の人工的な場所ではタイトゴメ、オカタイトゴメを含め3種が見られます。(他にモリムラ(ヨコハマ)マンネングサも見られます。)
割合的にはタイトゴメが一番多く、次にオカタイトゴメ、ときどきメノマンネングサといった感じです。
そういうわけで道端に見かける花としていますが、本来はメノマンネングサは主に日本海側の山地や海岸の岩場に多く見られるらしいです。
花の大きさは1cm程度~やや大きい程度。(メノマンネングサに限らず、時期や生育状態によって小さめの花もあります。)
(追記:下の方に花径を測ったものを追加。大きめのもので1.4cmくらい。)
葉の様子
道端のもの。
昨年道端で一茎採取し増やした鉢植えのもの。
茎先端の若い葉ではとくに見えますが粒状突起があります。メノマンネングサ、タイトゴメには粒状突起がなくオカタイトゴメにはあるとされていますが、それぞれの記事にも書きましたがその量や割合に差があるにしても、それを有るか無しかだけで見分けられるものでなく、粒状突起が有るというのはオカタイトゴメだけの特徴ではなさそうに思います。
道端の個体の花を付けない茎の下部の方についている葉。
長いもので9mm弱まであり、幅は3mmほど。
(たまたま長い葉でしたが、5,6mm程度もけっこうあります。)
(追記:下の方に、さらに長い葉になったものを追加。1.4cmくらい。)
家の鉢のもの。(この記事一番上の写真のものからの挿し木ですが、ずいぶん葉に幅が出ました(4mmほど)。)
葉の大きさは通常はタイトゴメよりだいぶ大きいのでわかりやすいです。
花の咲く茎はメノマンネングサの方がタイトゴメよりだいぶ高く長く直立し茎も太いです。
とはいえ似ているので、生育具合の差を考慮して全体に観察する必要はあると思います。
果実と種子の様子
袋果(果実)は、はじめ斜上していて、平開する前に裂開が始まっているようですが、茶色くなるころには最終的にほぼ平開しているようです。
種子は入っていないこともけっこうあると思います。
長さは0.8mm程度でした。
サイズ的にはどの程度の範囲があるのかはわかりませんし、また、種子の数も最大でどれくらいあるのかもわかりません。
3種の比較
左からオカタイトゴメ、タイトゴメ、メノマンネングサ。
葉の大きさが違うのはたしかなのですが、一枚ずつ見るより茎の先端を一塊としてみるのも差が分かりやすい気がしたので並べてみました。
こちらは昨年一茎ずつ採取し増やした、それぞれの鉢です。(花期が過ぎてますが)
左がオカタイトゴメ、右上がタイトゴメ、右下がメノマンネングサ。
鉢での管理によりそれぞれが小型になってしまった感があるのですが、それぞれ小さくなった比率も変わらないので、見た目の大きさにはしっかりとした差があるままです。
鉢の高さはメノマンネングサが一番低く(レンズから遠い)、オカタイトゴメが一番高いので遠近感があるはずですが、それでも問題なくメノマンネングサが断然大きい。
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(2018年6月上旬、6枚追加)
花径は大きいもので1.3~1.4cmくらいのものがありました。
因みに、別鉢に生えてきたものです。
タイトゴメもそうですが、けっこう水遣りとか多肉なのでいらないのかと思いきや、普通に水遣りされているくらいの方がよく育つようです。元の鉢のものはいずれも全体的に小さくなってしまいました。
ちなみにタイトゴメを石の窪みに植えてみましたが、雨が降れば雨水が溜まり、この冬は雪にも埋もれたり、そんな環境ですが、水はけ重視の鉢のものよりずっと元気でした。
花序は枝が3本出て、一つの枝に7~9個くらいの花(蕾)が確認できました。タイトゴメでは今確認している様子では一つの枝に花は4つ程度でした。
花序の大きさ。
やや日陰の状態で育った別のもの。
こちらの方が葉が長いです。
1.4cmくらいありました。
(6月中旬)
花序をつけた茎の葉。粒状突起があります。
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