Familiar Flowers 2

身近で咲く花たち。

アメリカイヌホオズキ Solanum ptychanthum

花の写真

道端で普通に見られるイヌホオズキ類の一つ。

花色は夏場は白っぽいですがそんな花でもよく見ると裏側など紫色が滲んで見えることがけっこうあります。

 

花の写真

花冠の裂片は細く、これまで計った感じでは平開時で花径は0.7~1.1cmくらい。

同じ花序内でも1つだけ妙に小さい花が混じることもあります。(2つ下の紫色に染まった花の写真の奥にそういうタイプが写っている。)

 

花の写真

イヌホオズキ類の見分け方の大きなポイントの一つは葯の長さ。

アメリイヌホオズキはだいたい1.5以上2.0mm以下。

 

晩秋の花の写真

晩秋~初冬には完全に紫色に染まった花を見かけるようになります。

 

若い果実、萼、上アングル

果実は萼に特徴があり、アメリイヌホオズキはシールを貼ったようにペタっとしているか、剥がれかけたような感じで、上から見ると歪な星形をしていることが多いです。

 

若い果実、花序の様子

小果柄の付き方は、一点から出ているように見えるものでもよく見るとちょっとずつズレています。また、花柄が枝分かれしていることで完全に一つだけ離れて付いてるように見えるものもあります。(ズレ幅は大きいものから小さいものまで様々)

花数(果実の数)は3~5個が稀なケースを除き一般的です。

 果実の写真1

果実の写真2

果実は整った球形をしているのも大きな特徴。

光沢は弱いものから、かなり強いものまであります。

 

葉の様子、鋸歯ほぼなしタイプ

葉の様子、鋸歯少しありタイプ

葉は鋸歯がほぼないようなものから波状鋸歯のものまであり、大きさも2cm程度から十数センチくらいまで、環境により大きく変わります。

 

草姿1

草姿2

草姿3

一般的によく見られる草姿。

アメリイヌホオズキの傾向としては、最初のうちは直立していますが途中から斜めに伸びる枝が目立つようになり重さで枝垂れるような姿になったりします。

茎の色は緑色~暗い緑色で、少々黒っぽくなる程度でイヌホオズキのように完全に黒や暗紫色にはなるものは見たことがありません。

 

大株の草姿1

安定した環境ではこのような感じでかなり上にも大きくなることがあります。

 

大型の草姿2

今までみた最大のアメリイヌホオズキの大株。高さ的にも1m超えてましたが、横方向の幅も2m以上ありました。葉は少々普通より大きいですが、花(葯も)や果実の大きさは通常と変わりません。

 

大型の草姿3

こちらも高さは50cm程度ながら横には1.5mほどはあった大株。

 

鉢植え

鉢植えの観察。徐々に傾いてきているところ。

因みに、種子を採取した親株はもっと締まりがあって葉が小さめのもの。環境によって葉や草姿は変わる。(鉢植えでも複数株一緒になっていると根が張れない為か葉が小さくなる。)

 

鉢植え

上がアメリイヌホオズキで、下がイヌホオズキ

アメリイヌホオズキは斜上する枝が伸びていく傾向が強い。

(比較についてはページ下部にある比較記事の方に書いています。)

 

花の写真

アメリイヌホオズキは枝の伸び方や葉の鋸歯、萼の形などもですが雑なイメージがあります(笑)しかしながら、果実だけは非常に整った形で光沢が強いことも多く、美しいです。

なお一番似ているのはオオイヌホオズキのようなのですが、特徴として花が大きく葯が2mm以上で花数(果実数)が多いなどあるようですが、2mmを最低ラインにしたそのようなものには今のところ出会っていません。

 

以下はおまけ。

発芽。

 

本葉が出たところ。

 

上の段2つはイヌホオズキ、下の段2つがアメリイヌホオズキ

 

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