Familiar Flowers 2

身近で咲く花たち。

ミヤコグサ Lotus corniculatus var. japonicus

花の写真1

海岸方面の草地などでよく見かけるマメ科の花。

茎は多数枝分かれして地を這い、花の咲く先端の方だけ少し起き上がります。

 

萼歯の様子

花は1~3個。

似た花のセイヨウミヤコグサは1~7個(8個もありました。)と花数が多い。、

萼は通常、ミヤコグサでは無毛、セイヨウミヤコグサでは有毛とされますが、ミヤコグサでも有毛のものも見かけます。(逆にセイヨウミヤコグサでほぼ無毛のものも見かけます。)

 

萼が有毛のもの

萼が有毛のミヤコグサ

また、上側の萼歯と萼筒部の長さのバランスがミヤコグサで萼歯の方が長いか同長で、セイヨウミヤコグサでは萼歯の方が短いか同長ともいわれるようですが、実際に絶対そうなのかどうかは個人的にはしっかりとは未確認。

 

葉の様子

葉は3出複葉で無毛、小葉は倒卵形。托葉は卵形で小葉と同じくらい大きい。

 

葉の基部付近

葉裏も無毛。

萼と同じようにセイヨウミヤコグサの場合、通常は全体に毛が疎らにあります。ただ、ほぼ無毛のセイヨウミヤコグサもあります。

 

茎葉が有毛のもの

そしてミヤコグサでも萼が有毛だったものでは、茎や葉にも毛がみられました。

萼が有毛でも、茎や葉は無毛ということもあるようです。

ということから考えると、ミヤコグサの方が無毛の場合が多く、セイヨウミヤコグサでは有毛が多いとはいえても、毛の有無のみではどちらともいえなそうです。

結局のところ、ミヤコグサはセイヨウミヤコグサのように高く立ち上がらず、花数が少ないといったところが違うくらいでしょうか。(他では、果実の長さも平均をとれば差があるかも。)

 

花の写真2

ミヤコグサの名前の由来は、都(京都?)によく生えていたからっていう説や、生薬名が百脈根(ひゃくみゃくこん)なので脈根草(みゃくこんぐさ)と呼ばれ、そこから訛って(みやこぐさ)になったという説があるようです。

薬草として利用があったなら、その昔、人の多かった都において需要は多かっただろうし、そうなるとそこにたくさん育つようになり、やがて各地に伝わっていくと脈根草から都草に変わっていった・・・ていうのは確かに不思議ないといったところでしょうか。

 

(追加画像)

海岸の花

(6月下旬、以下13枚)

海岸に咲いていたもの。

 

萼は無毛 上アングル

萼は無毛 横アングル

萼の様子。

 

葉表

葉裏

葉の両面、茎葉ともに無毛。

 

若い果実

若い果実。

 

ほぼ熟してきた果実の様子

ほぼ熟した果実。

 

ほぼ熟した果実の長さ

長さは3.3cmくらい。

 

熟して裂開した果実

完全に熟して裂開していた果実。

 

種子の様子1

種子が見えます。

 

種子の長さ

種子は1.2mmくらい。

 

種子の様子2

大きさは少々バラつきあり小さめのものも。

 

全体の様子

花の咲く部分以外は地を這っている。

 

草刈り後の花の写真

(7月下旬、以下4枚追加)

一度草刈りにあいましたが、また生えてきて花を咲かせていました。

 

その萼の様子1

その萼の様子2

上側の萼歯が開いているものとクロスしているものがある。

 

その果実の様子

少しだけ果実もありました。長さは2.5cm程度。

 

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